第48回「美味しい!を世界へ」(板紙段ボール新聞H30年7月7日付)掲載より

経済グローバル化は農業分野にも広まり、日本で輸入青果物がますます増えています。しかし、海外で日本の農産物を見ることはごくまれです。それに対して、韓国の農産物は世界市場で存在感を増していると聞きます。その実態を見にソウルに飛びました。

  

貿易依存の高い国柄、韓国はFTA(自由貿易協定)および・EPA(経済連携協定)締結を強力に進めており、米国・EU・ASEANなどの大経済圏をはじめ、個々の国と地域との間で戦略的ネットワークを構築しました。

このため、車やスマートフォン、家電といった工業製品だけでなく農産物も輸出対応となっています。いちご、パプリカ、ミニトマト、エリンギ、などがランキングされています。

ジェトロによるとJAのような集出荷組織による輸出の他に、生産農業または企業が直接、相手国の輸入業者と輸出契約を結ぶそうで、このため生産者が商談、見本市出展など積極売り込みをすることから当然各自が美しさをアピール。ブランディングに力を入れています。

訪れた青果市場ではコンテナ輸送対応、欧米標準規格のオープントレイタイプが採用され、2メートル位に積み上げられていました。また、いずれも高レベルな美粧印刷、写真印刷が施されていました。帰国していつもの八百屋さんに訊くと、このところパプリカやエリンギあたりで韓国産が急増しているとのことで、黄色いパプリカの箱を下さいました。

さぁ、日本の農産物が国際デビューする時でしょう。もともと美味しい日本の農産物は世界に打って出るチャンスであります。売れる日本の農産物を大きくサポートするのは段ボール屋さんの力に他なりませんね。業界全体オールジャパンで世界にどんどん売り込み輸出しましょう。