第47回「物流クレート新時代」(板紙段ボール新聞H30年6月7日付)掲載より

今年は春を通り越していきなり夏到来、だんだん夏が長くなっている昨今、地球温暖化の深刻さを実感する今日この頃です。段ボール産業に携わる者として何か貢献できないでしょうか。

  

数多くの環境先進国が並ぶ西ヨーロッパ、スペイン・マドリードの大手製パンメーカーを覗いてみました。

他のヨーロッパ各国の朝食は毎朝焼き立てのパンが食卓に並びますが、マドリードではマドレーヌや、日本では菓子パンに分類される甘いパンが並ぶのが主流です。

消費者は、パン屋さんやスーパーで大袋でまとめ買いするのが習慣です。工場から売り場までの輸送には日本では一般的なプラスチック製のプレートがかつては使われていましたが、納品が終わったあとの、回収→輸送→洗浄→乾燥のリサイクルがどうみても二酸化炭素排出を助長しています。

こんな考えから「ワンウェイ」、「軽い」、「リサイクル」で環境により優しいとの判断から段ボール製クレートの採用が進んでいます。実際に、さわやかなスカイブルーのクルートを持ってみると軽い!軟弱な私でも4段重ねもクリアできました。

明らかにトラックの燃費は改善されることでしょう。店舗にスペースがあればこのまま陳列もできるはずです。

今では肉、ソーセージ、魚介類、さらにサンダル等でも段ボールクレート化が進んでいるそうです。輸送用段ボールはA式ケースが定番となっていますが、読者の皆様、段ボールクレートも商品に加えてはいかがでしょうか?ロータリーダイカッタで十分作れます。