第85回「美しい昆虫たち」(板紙段ボール新聞R3年8月7日付)掲載より

〝段ボールが美しくなる時代〟を信じて私たちは随分長いこと美粧段ボールの魅力について訴求し、その印刷技術、周辺資材、機器などを探し歩きました。今回はいわば、その〝究極〟に出会えたような気がします。

目下、長崎県のハウステンボス美術館にて「世界一美しい昆虫展2021」が9月6日まで開催されています。昔は昆虫展といえば採集した虫の展示でしたが、ここでは畳くらいに拡大された色鮮やかな虫たちが幻想的に飾られています。

この展示を企画し制作されたのは、一瞬の美を圧倒的なスケールで表現する美術家である遠藤湖舟さん。虫たちの自然の姿を高精細なカメラワークで捉え、デジタル印刷で一点一点再現する、肉眼では小さくて見逃してしまう体の細部を大きくして「驚きと感動」を来場者に提供しています。

私たち有功社シトー貿易では、この展覧会にミルクカートンから出来た純白の段ボールを提供させて頂きました。

従来であればプリント素材にはスチレンボードなど樹脂系のメディアが使われますが、段ボールが美しくなることを来場者に同時にご覧頂きたく、そして美しい虫たちが生息し続ける環境の点でも、この素材のご採用をお願い致しました。

夏休みの後半、段ボールのさらなる可能性を確かめる意味でも訪れたいイベントです。