第83回「マイクロショートラン」(板紙段ボール新聞R3年6月7日付)掲載より

いまだに海外渡航が自由にできない状況が続いており、世界の現場情報はネット情報に頼らざるを得ないのが筆者の苛立ち…。そのような中で最近目に付くワードが極小ロット、「マイクロショートラン(極小ロット)」です。

  

私たちの業界ではよく「日本はロットが小さく、欧米は大ロット」と断言されてきましたが、最近よくよく調べると彼の地も仕事内容は小ロットの集合体のようです。ロット替えを減らし連続生産をするために、異種オーダーを印刷の割り付けで一版にする、箱形状の標準化などユニークな工夫もされています。

こうした背景はユーザーの商品の限定モノ、あるいはバリエーションの拡充、さらにはB2Cビジネスへの参入などがあげられるでしょう。極小ロットの明確な定義はありませんが、100個、50個、またはそれ以下…ゼロ未満でしょうか? 今まで箱を作りたくてもロットが大きくて諦めていた人たちには極小ロット対応は朗報でしょう。

このような中、有功社シトー貿易も数年前から罫線精度は変わらず、小ロット向けに設計され、経済性に優れたシトーテープ『ベーシック』をラインナップしています。最近需要が伸びているのは、こうしたトレンドを反映しているのだと納得しました。

写真はHPサイテックスで印刷したパッケージとシトーテープ『ベーシック』