第71回「新型コロナと段ボール」(板紙段ボール新聞R2年6月7日付)掲載より

非常事態宣言が延長され外出自粛が続き、まさかもう一本…現場に出向かないコラムになるとは。しかし様々な話題を拾うことができました。

  

前回は一次容器と新型コロナについて書きましたが、今回は二次容器の代表格段ボールについて。紙製包装材最大手多国籍企業のスマーフィット・カパ社(本社アイルランド)は“Covid-19パンデミックの被害を受ける地域社会を助けたい”を行動にした“「ヘルプのためのデザイン」”チームを立ち上げました。

まずソーシャルディスタンスを図る段ボール間仕切りを自社フランス工場用に作成、その情報はグループ全体でシェアされシンプルさと効果からすぐにスペイン・ナバラの総合病院の緊急管理エリアに投入されたそうです。

短期間に隔離病棟の段ボールベッド、仮設の什器、家具、フェイスシールドなど設計実用化。イノベーション&開発担当副社長のアルコ・ベルケンボシュ氏は「シンプル、高機能な製品を一気呵成に産み出した我々のデザイナーは誇りだ」とコメントしています。この写真は“ステイホーム”の中、工作力あるお母さんが短時間に作ったNHK幼児番組のキャラクター「ゴットン」です。

もうすぐ新型コロナは終息すると思いますが、段ボールがまた身近な存在になったのではないでしょうか。

出典:Smurfit Kappa Newsroom 2020年4月9日