第109回 『パリの街歩きから』(板紙段ボール新聞R5年8月7日付)  掲載より

 前回に引き続き、「使い捨てプラスチック流通禁止指令」が発効した欧州連合(EU)の各国の対応、フランス編です。この国で野菜や果物のプラスチック包装を全面禁止する法律が施行されて1年、どのように変わったかパリ市内で取材しました。

紙器・段ボール業界人として市場の事実確認に欠かせないのはスーパーマーケット、マクドナルド、そしてゴミ箱です。まずはスーパーマーケットに行きましょう。

ここは包装、梱包の恰好の見本市会場です。レタスはもはやラップフィルムではなく〝ゼロプラスチック〟と

フレキソ印刷された包装紙で、

りんごや梨は片段パッケージ=写真㊤=。玉ねぎ、ジャガイモは麻ひもで作られたネット、そしてイチゴはマイクロ段トレイといった具合に。

続いてマクドナルドへ。その国の物価水準を確かめる場所ではありますが、筆者にとってはパッケージング技術と素材も知ることができ、欠かせません。若者に人気の『マックマカロン』と『マックサラダ』、どちらも印刷が美しい紙器ならこそ、素敵なパッケージになりました=写真㊦=。よく、「レタスやニンジンは鮮度が確認できないから透明容器でなければダメ」と日本のスーパーは言いますが、いつも新鮮な食品を提供するマックならばこうした不安はないわけで、敢えて容器が透明である必要性は無さそうです。

 

 

 

最後はゴミ箱。今や多くの国で分別収集されていますが、紙が多いのか、プラスチックが多いのか比率もチェックできます。その結果は書くまでも無いで

しょう。

フランスは、法制化と実施については優等生というのが私の印象でした。もっと本件についてご興味がありましたら、お問合せ下さい。日本全国出張セミナーやっております。