第59回「令和パッケージ」(板紙段ボール新聞H31年6月7日付)掲載より

新元号がスタートしました。「令和」が発表された当初は違和感もあったものの、1カ月後の天皇即位の時にはすっかり定着したと感じました。

  

昭和生まれの筆者は、平成への変わり目は海外駐在だったため今年、元号が変わる瞬間を初めて体験しましたが、西暦2000年のミレニアムフィーバー同様の盛り上がりになったと思います。

新世紀への移行は暦上、十分な時間がある中で様々なイベント準備ができましたが、日本の新元号については決定から施行まで短い、しかも「令和」は発表からわずか1カ月。その中で盛り上がりを演出でき、便乗できた要因の一つは「デジタルテクノロジー」と「パッケージ」のお蔭でしょう。この1カ月で店頭に現れた関連商品は無数。

気が付いただけでも記念切手、コインは定番ですがお菓子、清涼飲料、地酒、ビール、ワイン、青果物、文房具、Tシャツ、記念乗車券などなど。これだけ短期間に「令和」で溢れさせられたのはデジタル印刷の長所が最大限生かされたためでしょう。

ラベル、紙器、段ボール、あるいはフードプリンターのように直接印刷。これが、閃いたデザインをそのまま、短納期で、ひとつから作成可能という今まで難しかったことが容易にできるようになったため5月1日、街中が「令和」で埋め尽くされたのでしょう。

筆者も、何を買うか迷った挙句…手に取ったのがこのポテトチップ。選んだ理由は写真映えと、連休のゴロ寝のお供にちょうど良いからでした。

いずれにせよ、新元号スタートがビジネスチャンスとなったわけです。来年は東京五輪。間違いなく我々の産業に好影響をもたらすはず。今から皮算用しましょう。