第1回「昼休みも止まらない工場」(板紙段ボール新聞H26年8月7日付)掲載より

ドイツの紙器・段ボール工場を訪れると、昼過ぎに仕事を終えて帰る人々を目にします。
いったい勤務シフトはどうなっているのでしょう。工場長に聞いてみました。
新シリーズ「世界の現場から」第1回目は、現場の就業時間についてレポートします。

 

日本の私どものお客様の多くは1直で操業されていますが、目をドイツに転じると大半が2直、10%が3直で1直というのは5%と少ないそうです。2直の場合に早番、遅番の時間設定は各社異なり、取材した会社では2時、遅番が午前11時~午後7時までで休憩は早番が11時~30分、遅番が13時半から30分とずらしています。

そうすることで、13時間連続生産でき生産性と機械設備の償却を早めています。工場長に伺うと高コストのドイツでは、効率を追求しないと国際戦争には勝てないとの事。昼休みに機械を止めるのはもったいない、とお話しして下さいました。

深夜労働は多くの人が魅力を感じませんが、その分は夜勤は賃金を25%割増し、さらに労働者本人も所得税減免と国も深夜労働を支援しているのもこの国の特徴です。

ドイツでは地方都市でありながら電車、バスが東京よりも早朝から走っているのもうなずけますね。